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- その他の修理・点検
擦りキズの場合、損傷部位をサンディング(研磨)し、パテを付け完全硬化した後、パテを研ぎます。パテを研ぐことでキズを無くし元の形に戻します。次にサフェーサーを塗布します。サフェーサーの役割には色々ありますが密着性をよくする、防金属処理、ペーパー目を消すことなどが挙げられます。そして脱脂をしたのち塗装となります。塗膜を十分に乾燥させボカシ目、ほこりなどを目の細かい耐水ペーパーで研磨し、塗膜の肌を整え最後にポリッシャーでコンパウンダ―を使い磨き上げ完了となります。
バンパーのヘコミ修理ですが、現在の自動車は主にPP(ポリプロピレン)という材質を使用しているため、柔軟性があり「ボコ」と大きく凹んだバンパーでも熱を加えれば、ある程度は裏から押し出すことができます。押し出し後、まわりが高くなっている箇所があるので、今度はその逆で高い箇所に熱を加え押すという作業を繰り返します。高い箇所を無くすのは、本来の強度を復元させる意味でも大事な作業です。ヘコミの整形終了後、擦りキズの場合と同様の作業を行い仕上げとなります。
色の塗り替えとは一般的に全塗装、オールペイントと言われていますが、オールペイントを行う理由は様々です。キズやボディーの劣化による修繕なのか、人気のカラーに変えたいからなのか。どのような目的で、どのような作業をするかにより数十万円もの差が出る場合もあります。例に挙げると何も外さずマスキングをして塗装すれば安い価格にてあがりますし、ガラスやモール類、インナートリムまでも外せば、その分工賃もかかり高くなりますので事前にお客様と打ち合わせを行い、お客様のニーズに合わせて作業していくことを大切にしています。
塗装はがれにも色々とあります。走行中の飛び石、壁や電柱または車などに擦ってしまった際のキズ、または事故によるヘコミでできた塗装のはがれは、錆で車の寿命を縮める原因になるので早めの対処が必要です。
塗装に関しては、例えば飛び石で出来た数mmの塗膜の剥がれでも、場合によってはフード全面に塗装が必要な場合が発生します。理由としてボディーカラーでメタリック、パール系などは広範囲に渡りボカシを入れなければなりません。塗膜の劣化や変色などによる色の違いがあるからです。作業手順としては損傷部位を研磨しダブルアクションサンダーで数cmフェザーエッジを作り(塗膜の断面を滑らかにする)、次に薄くパテを付けパテが硬化した後、研磨し塗装面を平らにします。次にサフェーサーを塗布し、耐水ペーパーで研磨後、細かなペーパー目などを無くしボディーまわりにミストなどが飛ばないようにマスキングをし、しっかりと脱脂をしたのち塗装となります。
塗装に関しては、とてもデリケートな作業です。ボディーは1番目に付く場所ですので、当初の色合いと光沢とのバランスをとりながらお客様に「綺麗になったね」と言っていただけるように1台、1台心を込めて作業を行っております。